自社の物流にあった棚卸の方法とは|循環棚卸と一斉棚卸の違い

ワザモノ編集部

一昔前は倉庫内の作業をすべて止めて、在庫数を数える一斉棚卸が主流でしたが、近年はインターネット通販の拡大や、コンビニエンスストアなど年間を通じて一日中休みなく稼働している業態も増えてきています。このため、通常業務を行いながら棚卸を行う「循環棚卸」を取り入れる企業が増えてきました。

 

今回は会社の損益に直結する棚卸作業について、循環棚卸や一斉棚卸といった方法とそのメリット、デメリットを解説していきます。

 

循環棚卸とは

 

循環棚卸の概要

 

循環棚卸とは、倉庫内にある在庫を場所や種類といった項目にわけて、順番に在庫数を調べていくやり方です。

 

常に棚卸を行うことにはなりますが、業務を止めるのは、棚卸をしている場所だけになるので、業務すべてを止める必要はありません。

 

循環棚卸作業の流れ

 

循環棚卸の流れとしては下記のようになります。

 

1.倉庫内の一つのエリアで棚卸を実施する(対象エリア内に商品を運び込むことも止める)

 

2.在庫の数がきちんとそろうまで業務を止める

 

3.在庫に間違いがなければ業務を再開

 

どのエリアから棚卸をするかは企業によって様々

 

フランチャイズなどでは、エリアごとに棚卸の時期をずらすケースもあります。

 

倉庫内のどこから手を付けるかは、在庫の回転の早い商品から手を付けたり、倉庫内の端から順番に行ったり、企業によってやり方は様々です。

 

ただし、そこで得たデータは常に管理することで、通常業務や棚卸スケジュールを効率良く実施できるようにしています。

 

管理の徹底が循環棚卸には必要となるため、ITシステムが導入されている大企業などで取り入れられていることが多い反面、いまだにIT化が進まない中小企業では手作業で循環棚卸を行っていることもあります。

 

循環棚卸のメリットとデメリット

メリット1:人件費削減

 

循環棚卸は、一度にすべての棚卸を行う一斉棚卸とは異なり、できるところから順番に行うので、人手がかからないという利点があります。

 

そのため、社員だけでも棚卸作業を行うことができるので、人件費を抑制することが可能です。

 

小見出し2 メリット2:業務をストップする必要がない

循環棚卸の最大のメリットは、業務をストップする必要がないという点が挙げられます。

 

なぜなら、循環棚卸の場合、出来るエリアから順番に行うことができるので、通常業務を止める必要がないからです。

 

なお、24時間営業のコンビニエンスストアなどでは、商品が入荷されるたびに棚卸を行っているケースもあります。

 

デメリット1:在庫管理システムを整えておく必要がある

 

上記のようなメリットがある一方、循環棚卸は棚卸が頻繁に行われることになるため、しっかりとした管理システムを構築している必要があります。

 

手作業で行っている場合はミスが発生しやすくなります。循環棚卸を行う場合は、今一度在庫管理システムを確認し、問題なく行えるか検討する必要があるでしょう。

 

一斉棚卸とは

一斉棚卸はすべての通常作業、入荷、出荷をストップし、すべての棚を一斉にチェックする方法です。「決算の前に1回」といった具合に、あらかじめ期間を決めて行います。

 

以前は、一斉棚卸が一般的で、丸一日だったり、夜通し行うこともありました。扱う商品数が多い規模の大きな会社になれば、数日かけて行うことも少なくありません。

 

現在は、小規模な店舗が減少傾向にあり、小売店の大型化が進んでいます。大型化が進むと取り扱う商品の数や種類が増えることから、最近は循環棚卸に移行する企業が増えている傾向にあると言えるでしょう。

 

一斉棚卸のメリットとデメリット

メリット1:ミスが見つかりやすい

 

一斉棚卸は何度も棚卸をする循環棚卸に比べて、一度にまとめて棚卸を行うために、帳簿と在庫が合わない場合でも、間違いを見つけやすいというメリットがあります。

 

メリット2:作業計画が立てやすい

 

一斉棚卸は、事前に作業日を決めているため、人繰りや作業時間の計画も立てやすくなることも利点の一つとして挙げられます。

 

デメリット1:業務をストップする必要がある

 

一方で、棚卸に伴って通常業務を止めることはデメリットとなり得ます。

 

なぜなら、作業を行っている間は完全に業務がストップされるわけ売り上げがゼロになってしまうからです。

 

また、一度にたくさんの帳簿と在庫の不一致が見つかれば、相当の時間が原因追究に取られる、業務をストップせざるを得ない状況が長引く可能性もあるでしょう。

 

自社にとってどちらの棚卸を選択すべきなのか

メリット、デメリットを踏まえた上で、それそれの企業が自社の商品の数や種類、さらには在庫管理ステムが構築されているか、棚卸にどれだけの人件費をかけることができるのかといったことさまざまなことを考慮しながら、棚卸の方法を選ぶ必要があります。

 

自社の棚卸方法を選ぶということは自社の特性を知るということにもつながります。自社の物流業務や商品の特徴を把握し、棚卸方法それぞれの利点などをしっかりと確認しておかなければなりません。

 

棚卸に関する相談は流通のプロ、ニューウェイに!

棚卸しは企業の現状を知ることができる重要な作業であると言えます。

 

その一方で、時間とコストの面で負担になる作業でもあり、棚卸しのたびに本来の業務をストップさせたり、人員確保のために残業や休日出勤をお願いしたりすると、企業全体にとって大きな負担になることも少なくありません。

 

このように、企業の健全な経営のためにとても重要な作業ですが、棚卸作業は悩みの種にもなりやすいです。

 

そのような場合は物流業務をアウトソーシングを利用することも一つの策と言えます。

 

棚卸以外にも、帳簿棚卸に関しても、入力ミスをしないスペシャリストが必要です。

 

これらの理由から、棚卸に関するノウハウを蓄積した専門業者にアウトソーシングすることで、時間とコストの面など多くのメリットを得ることができるでしょう。

 

ニューウェイではそんなお悩みをお持ちの企業様を、独自のノウハウを活かし全面的にサポートいたします。

 

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