これからの時代を見据えた物流センターを築く!課題解決のための3つの見直しポイント
ワザモノ編集部
現在、Eコマース市場の拡大などにより、業界全体では「業務量増加」「人材不足」「車両不足」と言った問題に直面しています。その問題解決のためにも、物流センターの今後の在り方を考えなおすべき時と言えるでしょう。今、見直しを図ることにより、変化していく物流のかたちに対応し課題に打ち勝つ拠点を作ることができます。
ここでは、その課題における見直しの際のポイントを解説します。
物流センターの抱える課題
この数年間で物流センターにおける課題は大きく変わってきました。取り組むべき2つの大きな課題として「Eコマース市場の拡大に伴う業務量の増加」と「人材不足」を挙げることができます。
課題1:Eコマース市場拡大に伴う業務量の増加
インターネットの普及とともに、商品やサービスの売買もインターネット上で行われるようになった現在。日本におけるEコマース市場は年々拡大傾向にあると同時に、取り扱う商品の量、さらには再配達等の業務も増加しています。
国土交通省の「平成30年度 宅配便取扱実績について」によると、平成30年度の宅配便取扱個数は43億701万個で、前年度と比較すると5,568万個、約1.3%増加しています。このように、Eコマース市場拡大の背景には、物流業務における業務量の増加や車両不足などの課題を生み出しています。
課題2:人材不足
「Eコマース市場の拡大に伴う業務量増加」と「人材不足」の問題は分離されているわけではなく、大きく関係し合っています。たとえば、Eコマース市場の拡大によって作業量が増えたものの、人材を確保できず、現在働く作業員に負担を負わせてしまうことになります。
これらの課題は、2017年に大手宅配企業が運賃の値上げを発表する事態も引き起こしています。同時に、物流業界全体におけるタリフ(運賃率表)の変更の動きもみられました。
その他、トラックドライバーの長時間労働や、中長距離を中心とした車両不足などさまざまな問題ももたらしているのです。
物流センターが抱えるこれらの問題の解決には、物流センターの分散化や最適化など早急な物流センターの見直しが必要と言えるでしょう。
物流センター見直しで重要なポイント
前述した物流センターの課題をふまえたうえで、見直しに必要なポイントを解説します。
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センターの規模や立地条件
センターの規模や立地条件を見直す際は、下記の3点を考慮する必要があります。
・土地にかかるコスト
・センターの面積
・人材確保が容易である土地
土地にかかるコストや面積はもちろんですが、いくら良い立地条件であっても、働く人を確保できなければ運営はできません。
在庫の集約や一元化を目的にセンターの大型化を図りたいと思っていても、人材不足を招いては元も子もありませんので、パート人口の多い場所や集められる人材を考慮し、センターの規模を設定することがポイントになります。
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導入する管理システムや設備
それぞれの物流センターの種類の違いなどによって変化しますが、「どんな商品を、どれぐらい、どれほどの人員で扱うか」「どの手段で輸配送するか」などを考慮し、センターの特性に見合ったシステムや設備の導入を行いましょう。
たとえば、人材の確保が難しいエリアに規模の大きいセンターを設置するとすれば、ロボットやマテハンなどの設備を取り入れることにより安定した運営を目指せます。
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輸配送の手段
納品先への輸送を、どのような輸配送の手段をとるべきかも考えなければなりません。輸配送の手段によっては、センターの立地も異なってきます。
輸送手段としては、海上輸送、鉄道輸送、チャーター便、路線便、宅急便、ルート配送などがあります。
たとえば、BtoCの場合は宅配便や路線便が主な配送手段となるため、それらに関連する事業者との距離を考えた拠点見直しを行わなければなりません。
これらのポイントを押さえつつ、自社の物流業務を見直すことが必要です。しかしながら、物流センターの見直しには膨大なコストや時間を要することもあるうえ、タリフ(運賃率表)がリセットされるなどの問題を誘発することから、なかなか施策に乗り出せないという企業も多いのが実状です。
そこで、物流業務の一部をアウトソーシングして改善を図ることも有効な手段と言えます。
ニューウェイとともに物流センターをより良い環境へ
Eコマース市場の拡大と人材不足は物流センターが取り組まなければならない大きな課題です。これらの課題に打ち勝つために、規模や設備、輸送手段の見直しを早急に行う必要があります。
ニューウェイでは、これまで培ってきた独自のノウハウを活かし、物流センターの見直しはもちろん、BtoB、BtoC物流のトータルサポートを行っております。人材不足や物流センターの問題などお客様それぞれで異なる問題点を、お客様と共に考え、システムの開発やフロー設計など最適なサービスをご提案させていただきます。現状抱えているお悩みがありましたら、こちらからお気軽にご相談・お問い合わせください。
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